開発ブログ · #01

サブプロ開発物語 #01

公開 2026-09-29著者 藤原 寛倫

こんにちは。Let's BJJ の藤原です。

今、SubPro というサービスを作っています。柔術家やグラップラーが、自分の技術を自分のファンや生徒にサブスクで届けられるサービスです。作っているのは、株式会社 Let's BJJ。僕が代表をしています。

英語では Substack で「Building SubPro」という連載を書いてきました。それを日本語でも、ここで連載していきます。

初回なので、まず SubPro がどうやって生まれたかから書きます。

技術を撮って、届けてきた

始まりは Let's BJJ という柔術ブログでした。そこから強い日本人選手のところへ行って、技術を撮るようになりました。Let'sBJJ YouTube

もともと自分は柔術の教則動画のコレクターだったし、なんなら柔術以外の武道系の動画とかも集めていました。そういったこともあり、柔術動画も自分だったらこう撮るみたいなこだわりをそのYouTubeでは表現してきました。

その流れで、マスター世界選手権を3度制した金古一朗さんのサブスクサイトの設計を手伝うことになりました。まだ少ない会員の時から手伝っていて、今では400人以上の会員がいます。技術を撮って、それを回るサブスクにする。僕の仕事の大半は、そこで積み上げてきました。

1年、手でやった

少し前、金古さんのサブスクサイトを一から作り直す仕事を引き受けました。技術動画はおよそ2000本。その全部を、効率的に探せるようにするのが目標でした。

僕はエンジニアではありません。だから、エンジニアじゃない人のやり方で作りました。

サイトは Webflow。会員管理と決済は Memberstack。そして技術の分類は、Google スプレッドシートに手で入れました。ポジション、サブミッション、ガード、何の問題を解決する技か。約2000行。1年かかりました。

できたものには満足していました。検索は速いし、ちゃんとデータベースとして動く。世の中の柔術サブスクの大半より、使い心地は上だったと思います。

そして、Claude Code を試した

ちょうどその頃、AI でソフトを作る新しいやり方がみんなの話題になっていました。試しにやってみました。

そしたら1日で、1年かけたものより良いものができました・・・・。

しかも、ちゃんとした土台の上で動いている。本物のデータベースがあって、下には Cloudflare。1年前に ChatGPT に「いつかこういうのを」と聞いていた構成そのものです。始めた時は「フルスタック」という言葉も知りませんでした。急に必要になったから覚えた。

そこで分かったことがあります。

足りなかったのは、アイデアではなかった。道具だった。

1年間、僕は自分のやりたいことを、Webflow と Memberstack にできることに合わせて曲げていました。あのサイトの限界は、アイデアの限界ではなく道具の限界だった。道具を得た瞬間、何年も作りたかったものが、あっという間に形になりました。

それが SubPro になった

SubPro はそこから始まりました。

柔術を撮るのが仕事の、エンジニアでもない人間が、思い描いたとおりのものを作れるようになった。だとしたら、面白い問いは「何を作れるか」ではなくなります。「何があるべきか」になる。

この連載について

先に言っておきます。これは、何かがゼロから完成するまでを見守る開発日記ではありません。作ることは、難しい部分ではなかったからです。

SubPro は思っていたより早く動くようになりました。なかったのは、それがあることを誰かひとりにでも伝える手段です。作るのは簡単なほうの半分でした。書く価値のあることは、ほとんど全部、残りの半分から出てきています。

だからこの連載は、機能紹介でも更新履歴でもありません。何でも作れるようになった後に起きることの記録です。何を作るべきか決めること。届けたい人に届く道を見つけること。そして、自分が思い込んでいたものではなく、相手が本当に必要としていたものを知ること。

もうひとつ。僕は英語のネイティブではありません。それなのに、このサービスを日本の外の柔術家やグラップラーに届けようとしています。少し前なら無謀でした。でも今は AI がある。それでどこまで行けるのかも、ここに書いていきます。

これは、僕があちこちで何度もぶつかってきたのと同じ問題でもあります。良いものが、言葉の壁だけで、欲しい人のところに届かない。

最後に

初回は、本当にあいさつだけです。SubPro が何で、僕が誰で、なぜこれを世界に届けようとしているのか。今はそれだけ伝われば十分です。

この先は、こんな話を書いていきます。作って捨てた検索エンジン。蹴られた決済の審査。誰にも届かないから始めたニュースサイト。そして、一度も売り込まなかった友人が、最初に「やりたい」と言ってくれた話。

技術の価値は、教えたその瞬間だけのものではありません。同じように思う人たちと、ここから良くしていけたらと思っています。

この話は X でも公開しています。英語版は Substack で連載しています。

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